俺様上司生活
輝きと共に

期待に満ちて

「何度言わせたら分かるんだ、この大馬鹿野郎が!設計の仕方はこうじゃねーだろ」


朝っぱらから響くこの鬼上司こと、緒方誓の声。

同僚からはセイさんと呼ばれてるらしいが、あたしはコイツの何にそんなに親しみを覚えれるのかが、分からない。


「す、すいません。副部長…でも説明会で…」

「説明会はデザインのみのことだろ!ホント使えねー脳みそだな」


ブチンと何かがあたしの中で切れた。


「い、今の言葉は余計なんじゃないんですか?あたしだってあたしなりに、これでも…」

「無駄口は炊いてないで、さっさとこれ直せ!ったくこれだから…」


手に怒りの汗が滲む。コイツは嫌味しか言えないのだろうか?


「むっかつくー!」


あたしは自慢じゃないが、これまでにちゃんとした勉強というものをしたことがなかった。

だけど、ここの会社にだけは入りたくて…これでもかと思うほど勉強した。

< 1 / 17 >

この作品をシェア

pagetop