ハンカチ
出会い
「おはよう」

「おはよぉー」

「今日の朝ご飯何?」

「ご飯、卵焼き、鮭、あさりのお味噌汁、おしんこ…かな」

「ふーん…随分多いのね…」

「そうよ!!えりかは特にご飯大盛り☆お勉強頑張ってるからね。また、学年1位だったでしょ?
東大も夢ぢゃないって先生おっしゃってたわよ♪」

「そう…」

(ウザイ…)

「でも私…そんなに食べられないから…」

「え…そぉ?」

「うん。だからもう行くね」

(ウザイ!ウザイ!ウザイ)

「あら…」

母が俯く…それすら

(ウザイ!!!)

ガタッ

「じゃあ行くね」

「あっ!!いってらっしゃい」

「行って来ます。」

パタン

(母が)

「ウザイ」

ポツリと言ってみた
ため息がでる…

「ハァー」

私は本田えりか(17)
現在有名な進学校に通っている。成績は学年1位…東大も夢ではない…
それはもちろん嬉しい。でもそれをみた母の明らかな私にだけ優しい、あの態度。ものスゴい期待は重くて疲れるプレッシャーなのだ…

だから、母は

「ウザイ」

もう1度声にだす…

そして

「ごめんね」


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