ハンカチ
純と学が同時に言った
そしてスゴく驚いた顔で呆然と立ち尽くし

「えっ…マヂ!!うっそー」

と、ただただびっくりした様子で繰り返した…
その状況に耐え兼ねて

「じゃあね…もうほっといてね」

と私は言い放って走った。
電車の発車時刻まであと5分だ!!
走るのは得意だ☆
中学では陸上部だったのだ。
ホームへと階段を駆け上がる。
ハァハァいいながら電車まで一直線…
ホーム内では

「ご乗車の皆様、駆け込み乗車は危険ですのでおやめください」

の放送が流れている
それでも私は走り徐々に電車との距離を縮める
あと…5m
「ハァハァ」
あと…4m
「ハァハァ」
あと…3m
ポタッ汗が落ちる
あと…2m
ニッ笑みがこぼれる
あと!!1m★
私は思い切りジャンプした!!

………………
が…ガシャーン…プシュー

「3号車、発車しまーす。」

私の願望むなしく…
電車は発車した。
しかもジャンプの勢いでコケて血がでてる…

「最悪…」

泣きそうな声でつぶやくと、M・Kという刺繍が入ってあるハンカチを渡された…

これがこんな大切な出会いの始まりになるなんて…
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