先生愛!~もう1つの片思い~
「いやぁ~ずいぶん待たせてしまったね!」
恰幅の良いおじさんは、ハンカチで汗を拭った。
「いえいえ、お気になさらんで!」
部長は朗らかに笑った。
「初めまして。尾上大輔です。」
一礼をして、自己紹介した。
「尾上くん、今日はありがとう。娘の、北見慶子だ。」
初めまして、と、頭を下げた彼女は、25.6歳という感じだった。
「まあ、とりあえず座ろうか。」
と、部長の一言で、みんな椅子に着席した。