先生愛!~もう1つの片思い~
「有り難きお言葉ありがとうございます。部長の教えは忘れません。これからも精進して参りますので、今後ともよろしくお願いします。」
俺は頭を下げた。
「此方こそ、だよ。職場は離れたとしても、また一緒に仕事が出来るよ。楽しみにしてるよ。」
部長は微笑みながら、右手を俺に差し出した。
ありがとうございます、と言いながら、
俺も右手を差し出し、握手した。
部長の右手からは、今までメスを握り続けた経験と自信を兼ね備えた、漲る何かと共に、部長らしい温かさが伝わってきた。
俺はきっと、この感触を忘れないだろう。