先生愛!~もう1つの片思い~

ゆっくりと扉が開き、
「四階です。」というお馴染みの声とともに、四階に降り立った。

ずっと続く廊下を、カルテを落とさぬよう、そろっと歩いていく。
それと同時に、あ!と思った。
どうやらこの階ではないらしい。見た感じの風景がなんだか違う。

しまった……。またエレベーターまで引き返さなくてはならない。
小さくため息をついて、踵を返した。
またもと来た道を用心深くあるきだした。
ここの角を曲がれば、エレベーターだ。
ほっと、一瞬力が抜けたその瞬間、


< 158 / 196 >

この作品をシェア

pagetop