先生愛!~もう1つの片思い~
「新しく入ってきた子でもいいですか?」
浅田主任は、じっと目を据えて俺を見つめた。
「はい、構いません。」
つい、答えに力が入った。
「では、小児病棟の婦長に話をもちかけてみますから、また決まり次第ご報告いたしますわ。」
「はい、よろしくおねがいいたします!」
俺はもう、心のなかでガッツポーズをするだけでは我慢できず、実際に拳を振り上げたいくらいの気持ちだった。
こんなことが、あるなんて!
しかし、新人とはいえ、彼女が必ずしもくるとは限らない。まだうかれちゃいられない。
俺は、ピシャリと自分の頬を打ちながら、ナースステーションからひきかえした。