先生愛!~もう1つの片思い~
すると、
「あっ!!すみません!!すぐに!コピーして参ります!!」
はっ、と我に返った彼女は、みるみるうちに真っ赤に染まっていき、そういった途端に、書類を抱えて外へ駆けて行った。
ーーやれやれ。
まるでかわっていないな…
年はとっても、おっちょこちょいで、すぐに顔に気持ちが出る。俺とは正反対で、くるくると表情が変化する。
そんな彼女が、おもしろくって、不思議で、そして魅力的で、可愛かった。
そんな彼女だったから、好きになったんだ。
俺は、なんだか甘酸っぱい気持ちになった。
さ、仕事仕事!
俺は、ネクタイをきゅっとしめ、首元をよりきつくして、緩んだ自分の気持をも締め付けた。