先生愛!~もう1つの片思い~
とりあえず、仕事の一通りの説明をした。
彼女は、よっぽど気分を害したらしい。不機嫌そうな顔をしている。
どうしよ。初っ端から、セクハラだとか訴えられたら。
そう考えると、背中に何か冷たいものがつたっていった。
「やけに機嫌悪そうだな?大丈夫ですか?」
と、彼女に話しかけてみると、
「えぇ、大丈夫です。」
とだけ彼女は、答えた。
うーん、確実に機嫌が悪い。
それもしょうがないよな。と思いながら、
「まあ…柊さん…よろしく。しかし、私が手術に立ち会った患者さんだってことはちゃんと覚えてますよ。…そうだ、久しぶりだしな……傷はどうですか?」
そういって、彼女の傷跡を確認した。
綺麗に跡が目立たずにいるか、それがずっと心配だったが、その心配をよそに、とても綺麗に治っていた。
「随分キレイになりましたね。安心しました。」
俺は、本当に安心し、本心からそういった。