先生愛!~もう1つの片思い~
大分時間が経った事を、部屋の壁掛け時計が知らせていた。
「そろそろ、またあいつの所に行くか…。」
椅子から立ち上がって、伸びをした。
気合い入れろ、俺。
気を抜いたりしたら、駄目だ。
ネクタイを締め直して、部屋をでた。
また、あの百面相に会えるんだな…
自分では気付いてなかったけど、この時から既に彼女に会うのが楽しみになっていたのかもしれない。
あっという間に626の部屋の前まで来ていた。
深呼吸して入る。
何だか、鈍い音がカーテンの中から聞こえてくる。
一体…何の音だ…?
音の正体を確かめるため、勢いよくカーテンをあけた。