先生愛!~もう1つの片思い~
「えっ!?今…何て?!」
彼女を見つめて、俺が尋ねた。
「ななな…何がっ!?」
完熟トマトに負けないくらい顔を真っ赤にして慌てる彼女。
それがまた俺をそそる。
「今…大輔って呼んだだろ!?もう一回呼んでよ~!!」
困った顔が見たくて、ちょっと意地悪いってやる。
「ダメっ!!恥ずかしいもんっ!!」
全力で恥ずかしがる、そんな彼女の姿が更に俺をむきにさせる。
「いいじゃんっ!!…じゃあ…襲うぞお?!」
やっと、気持ちが伝わった。
気持ちを伝えられた。
しかも、その気持ちが通じ合った。受け入れてもらえた。
こんな軽口もたたけるようになった。嘘みたいだ。
この上ないこの幸せが、一生続きますように。
俺は、つよく願った。
「大輔……大好きだよ…」
きゅっ、と一段と俺を掴む手に力が入ったのがわかった。
「俺も…負けない位にしおりが大好きだよ…」
今は、ここにある気持ち、恥ずかしげもなく、素直に言えるよ?
しおり、ありがとう。
一生、離さないから。
離れないでくれよ?
そう心から祈った。
「なあ!!しおり!!今日しおりん家泊まってもいい!?」
「こらあぁ!!調子に乗るなあっ!!!」
顔を真っ赤にしながら、怒る彼女も、可愛いと心から感じた。
――これから、もっともっと、
誰よりも幸せにするから。
だって、君が、俺を変えてくれたんだから。
うーんと、
幸せになろうな。
―――END―――