先生愛!~もう1つの片思い~
とりあえず、トイレに行くようだったので、トイレまで連れて行った
が、
またもや、やらかして、睨まれる…
トイレから出ていくのを忘れていた…。
彼女の『早く出ていけやっ!!』みたいな視線が痛い。
緊急事態のせいで、放心状態になっていた俺は、急いで外に出た。
でも…俺…
今までこんなに人に本気で怒鳴った事も、心配した事もなかった。
担当医だから…?
そうだ、傷はまだ開いてしまうかもしれないし…。
あくまで俺は担当医として…
その時、心の中の俺が、
「素直になれよ。」
と言った。
素直…か…。
参ったなあ…と
フッと笑った。
担当医としても勿論だが、
俺は、1人の男としても、彼女を心配し彼女を守りたいと思っていたのだ。
俺…相当、彼女に惚れてんだな…
こんな事じゃあ俺…立派な医者にはなれねぇぞ…。
前髪をかき上げて、またフッと笑った。