先生愛!~もう1つの片思い~
午後の回診を終わらせて、今、7時を回ろうとしている。
そろそろ彼女の所、行ってみるかあ…
白衣に腕を通す。
部屋のドアに颯爽と手をかけ、彼女の部屋へと向かう。
彼女の病室。
この黄色のカーテンの奥には、彼女がいる。
はあ~…緊張するなあ…
白衣をピシッと引っ張って、気合いを入れた。
カーテンを開けると…
そこにあったのは、待ちに待った、彼女との対面…
しかも彼女の幸せそうな顔…見ちゃった。
そんな俺も、幸せ。
彼女の百面相シリーズ、幸せそうな顔、コンプリート。
また俺の変態コレクションが1歩完成に近づいたのだ。
しかし、彼女を幸せそうな顔にしているのは、この俺じゃない。
俺が来ただけでこんなに喜んでもらえるなんて…俺には本望だが…違うようだ。
ケーキだ。
ケーキを食べて、幸せそうな顔をしている。
昼間彼女の部屋の前を通った時に面会が来ていたようだったから、その人にもらったのだろう。