先生愛!~もう1つの片思い~
しかし…
俺はケーキに負けた。
ケーキは彼女を幸せそうな顔にしやがった…
俺がするのに…。
軽い、嫉妬。
この俺が、ケーキ相手に嫉妬。
今までじゃ考えられない。
人間にすら嫉妬したことないのに…。
そんなケーキへの嫉妬心も少し混じりながら…俺は、医者として彼女を注意した。
晩御飯そっちのけで、そんなものを食べちゃいけない、と。
彼女の健康チェックシートは晩御飯をそんなに食べていない事を意味していた。
出血も多かったから、栄養しっかり取らないと駄目なのに…。
俺はあまりの心配のせいで、彼女に対して、タメ口をきいてしまった。
もはや、鉄の仮面なんてありゃしない。
ボロボロに剥がれている。
晩御飯はお腹いっぱいで食べられなかったと言っておきながら、ケーキは食べる彼女に
「お腹いっぱいなのに、ケーキは食うのか。」
と言ってしまった俺。
もう、俺…タジタジ…。