先生愛!~もう1つの片思い~



彼女の部屋へ行く足取りは軽い。







今日は彼女の予定退院日だ。

本当はこの道は辛い道のりのはずだろう。

しかし、今日俺は、彼女の退院日を伸ばす。


まだ開いた部分の傷も縫ってないし、傷も化膿する確率が高いし…。




だから、俺は平気だった。







しかし…

いつかは、別れは必ず来る。


その思いが俺の思考から、欠落してしまっていた。







彼女の部屋の前に立つ。







医者として、鉄の仮面をしっかりとかぶる。


今日こそは、外さない。







必ず。






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