先生愛!~もう1つの片思い~



着々とオペを終え、次は例の8月11日のオペ。







例のごとく、いつもの一室でカフェラテを飲みながらくつろぐ。







コンコン



「どうぞ。」


「失礼するよ。尾上君、例の血管腫の患者さんのオペに関してだがね、一応フィルムを見るのも含めて医師団で会議をしようと思うんだ。
それと…その患者さんの担当医を君に任せたいんだが…いいかな?」

朗らかな笑顔を保ちながら話す部長。
部長はいつでも、誰にでも笑顔だ。

本当に気立てよく、愛想がいい。
俺とは正反対で、羨ましい限りだ。




「はい。了解しました。喜んで。」

軽く頷きながら、用件を引き受けた。


「では、会議に行こうか。」

そういって部長はくるり、と背を向けた。




飲みかけのカフェラテを机に置き、白衣をひらり、と翻して部長の後を追った。



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