先生愛!~もう1つの片思い~



俺、何考えてたんだろ…。







そう思った瞬間、今まで熱くもえたぎっていた想いが、水をかけられたかのごとくしゅん、となっていくのが自分でもわかった。








絶望感、でもなく悲壮感?





空虚感?







何だろ…この満たされない感じ。







彼女に彼氏がいるパターン、そんなの頭からすっこぬかれていた。







ハハッ…


俺って、馬鹿。

何勝手にテンション上がってたんだろ。






自分を嘲ってやった。




悲しみと戸惑い、

憤りや、寂しさ、

そして惨めさ、勝手に1人で舞い上がっていた恥ずかしさ…


色々な想いが一気にこみ上げてきた。









ヤバい…俺、もう無理。




彼女に足の異常はないかどうかだけを聞いて、何かあれば呼ぶようにだけ伝えて、その場を逃げた。
カーテンで、見たくもない現実を遮った。







俺…現実逃避か…。






初めて味わう敗北感だった。







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