レンタるな恋人

週末デート

「どーも」

土曜日の午後
琉菜からデートの申込があった

３時間のデート

待ち合わせのカフェで俺は琉菜に挨拶をすると椅子に座った

「あ、あの……この前はすみませんでした」

琉菜が謝った

「べつに
彼氏とはうまくいったの？」

「え？」

琉菜が不思議そうな顔をした

「キスマーク、首にあるから
彼氏じゃないとか？」

「あ…いえ…」

琉菜の頬が赤くなると、下を向かれてしまった

「彼氏がいるのに、土曜日は俺と過ごしていいの？」

「謝りたくて」

「は？」

俺は首をかしげる

「私、どうしても貴方に謝りたくて」

「練習したかっただけでしょ？
彼氏に嫌われたくなくて」

「…そう…なんですけど」

「…いいんじゃねえの？
彼女に喜んでほしくてデートの仕方を勉強しに『レンタル恋人』に登録する男もいるんだ

彼氏に喜んで欲しくて、練習したい女がいてもおかしくねえ」

苛々する
なんで俺がこんなことを言わなくちゃいけないんだ

面倒くせえんだよ

「…で、喜んでもらえた？」

俺の質問に、琉菜は涙を目に溜めると体を震わせた

は？
なんだよ・・・・

なんで泣くんだよ