レンタるな恋人
「はあ……緊張したよ」
夜道を歩く琉菜が、頬を赤くして口を開いた
少し笑みを浮かべて、歩道を歩く琉菜の足取りは軽かった
左の薬指には、ゴールドのリングが光っている
今日のプログラムが終わって、琉菜を家に送っている最中だった
俺は車を持ってない
そもそも免許がとれる年齢じゃねえしな
駅から家までは徒歩だ
タクシーがいいって言えば、タクシーだけど
できるなら……
琉菜とゆっくりと歩きたい
タクシーだとすぐに別れることになるだろ?
だから
歩きながら、いろいろな話をしたい
「最初、手が震えてな」
俺は肩を揺らして笑った
「だって、演技みたいじゃない……
知り合いなのに、バーで初めて会ったみたいな会話をして…」
「楽しかっただろ?」
「うん…まあ」
「ならいいだろ」
俺は隣を歩く琉菜に笑顔を見せた
「恋汰はずるいな」
「え?」
琉菜はさびしげな目をして、笑うと首を横に振った
「何でもない」
「手…つないでもいい?」
俺は琉菜の返事も聞かずに、手を握った
温かい手
人の温もりは、心を安らかにしてくれる
『好きだよ』
喉もとまで出てきた言葉を、俺は唾を一緒に飲みこんだ
夜道を歩く琉菜が、頬を赤くして口を開いた
少し笑みを浮かべて、歩道を歩く琉菜の足取りは軽かった
左の薬指には、ゴールドのリングが光っている
今日のプログラムが終わって、琉菜を家に送っている最中だった
俺は車を持ってない
そもそも免許がとれる年齢じゃねえしな
駅から家までは徒歩だ
タクシーがいいって言えば、タクシーだけど
できるなら……
琉菜とゆっくりと歩きたい
タクシーだとすぐに別れることになるだろ?
だから
歩きながら、いろいろな話をしたい
「最初、手が震えてな」
俺は肩を揺らして笑った
「だって、演技みたいじゃない……
知り合いなのに、バーで初めて会ったみたいな会話をして…」
「楽しかっただろ?」
「うん…まあ」
「ならいいだろ」
俺は隣を歩く琉菜に笑顔を見せた
「恋汰はずるいな」
「え?」
琉菜はさびしげな目をして、笑うと首を横に振った
「何でもない」
「手…つないでもいい?」
俺は琉菜の返事も聞かずに、手を握った
温かい手
人の温もりは、心を安らかにしてくれる
『好きだよ』
喉もとまで出てきた言葉を、俺は唾を一緒に飲みこんだ