わたあめ―kimi to hajimete―
「じゃあ、行ってきます!」
「行ってらっしゃい!」
アキも行っちゃった…。
リビングってこんなに広かったっけ??散歩にでも行こうかな…よし!行こう!!
あ、一応メガネかけてこう。
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「ん―――いい天気―♪」
うーんと背伸びをして、
寝転んでみたら意外に気持ちがよかった。
(あ…、なんか眠くなってきた……。)
メガネを外すと完璧に睡魔が襲ってきた。
(ダメ……誰かに見られたら……こま……る…)
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「ん………寒…」
「こんなとこで寝ると
風邪引くぞ。」
(え…………誰!?)
目を開けるとそこには神田がいた。
「なんでいるの??」
ここは、私の住む街とも神田が住む街とも方向が違う場所だから会うことはないと思って来たのに。
「杉内の家に遊びに行ってた。」
「杉内って………?」
「クラスメートだろ!?
もう3ヶ月はたってるぞ!!」
そんなに驚かなくても…
「まだ3ヶ月だよ!それに
お盆はいとこ達に会うって言ってなかった?」
「行くよ?明日ね。」
「明日…。」
「橘さんは?」
「家でゴロゴロしてる。」
「家族でどっか行かないの?」
「家族……遠くにいるから。」
「ふーん…会いに行かないの??」
「会いに行きたいけど
……行けないの。」
「そっか、いつか会えるといいな!」
「うん…。じゃあ…」
帰り道は涙がとまらなかった。