わたあめ―kimi to hajimete―


「………ん……」


うっすら目を開けると私のメガネが浮いていた。

(なんで?)


手を伸ばしてみる。
届かない…。
逃げるメガネ。
ちょっと悲しい。
もっかい手を伸ばしてみる。
また逃げるメガネ。




「ふぇっ」



なんでか泣きそうになった。
多分、さっきの教室でのことがまだ引きずっていたんだと思う。
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