わたあめ―kimi to hajimete―
それから
4月―昼休み
私は高2になった。
今日からバイトに完全復帰する。
「カノ、私、今日泊まる。」
「分かった。
日曜には帰宅してね?」
「うん♪」
アキ…顔にやけ過ぎ(笑)
そんなアキの姿は私を嬉しい気持ちにさせてくれる。
「…泊まるってどこに?」
なんで、今日もいるのかな……。
話に入ってきた神田は
ちょくちょく、ここにやって来ては何故か一緒にランチをしている。
「和希の家に泊まるって
言ってるんだけど??」
あっさりと言うアキに対して
神田は、首を傾げている。
「もしかして…神田君、
気づいてない……の??」
「何を??」
鈍ッッ!
「アキ……」
「言っていいよ。」
「?」
「和君とアキは恋人同士なの。」
言葉の意味がだんだん理解出来てきたのか、目が思いっきり見開かれていく。
(ちょっと面白い…)
アキの方も笑うのをこらえているのか、ビミョーな顔をしていた。
「「内緒ね?」」
ハモらせて告げると
神田は何度も頷いていた。
「そういえば、ハルもうすぐ誕生日だよね??」
「あぁ、うん。」
「へぇ―、いつ??」
「4月10日。」
「そうなんだ。」
4月10日か…。