わたあめ―kimi to hajimete―


チャポン――


「ヒドい傷……」


手首の傷の他にも深い傷跡が私の身体にはいくつか残った。肩・二の腕・背中・足。全て残ると主が言っていた。


「ノースリーブはもう着れないなぁ…。」

別に後悔はしていない。
ただ、ピアノ演奏の時の衣装が問題だ。


なんとかなるよね。
さて、準備しよう!




****************************



「さすが、春物!大漁!大漁!」

今日は、夏でも着れる薄手の長袖を買いに来て意外にも沢山買うことが出来た。


「この後…何しよう…」


そういえば、もうすぐ
神田が誕生日だっけ??
確か来週の水曜日が10日。

「この前も送ってくれたし…」


なんか、あげたい…かも??
だけど……

「何あげればいいんだ??」

せっかくなら、喜ぶものあげたいな。
誰かに訊いてみた方が…誰に?アキに?女の子だし!和君?年齢が違う…。

「やっぱり、店員さんに訊くのが一番だよね。」


とりあえず、メンズショップに行こう。
< 140 / 237 >

この作品をシェア

pagetop