わたあめ―kimi to hajimete―
「「誕生日おめでと―♪」」
「ありがと―」
神田の家族が、お祝いの言葉を言って、神田がそれに照れながら応えてる。
(なんか、いいなぁ…)
でも……。
「あの、本当にいいんですか??
私までお邪魔しちゃって……」
あの後、神田に「橘さん連れてこないと祝いもプレゼントもなしにされる。」なんて、言われて付いてきたけど…、
家族のお祝いに参加していいのか??
「あら、祝い事は大勢の方が楽しくていいのよ♪」
神田のお母さんの言葉にみんな頷いている。
「はぁ……。」
「さ、ケーキ!食べましょ。」
「「いただきまーす!」」
「いただきます。」
あ、美味しい…。
フルーツたっぷりのタルトケーキは甘さが控えてあって、どうやら手作りのようだ。
「どう?美味しい??」
神田のお母さんが凄く真剣に訊いてきた。
「すごく美味しいです。」
「良かった〜!」
ほっとしながら、お母さんもケーキを食べていた。