わたあめ―kimi to hajimete―


「今日も疲れた…。」

でも、お客様も喜んでくれたからいいかな!




ガチャ―


着替えていると
突然、扉が開いた。


振り向くと、
矢野さんが固まっていた。

(えっと、髪おろしてるから傷跡は見えてないと思うけど…)


「えっと、矢野さ「矢野さーん!何して…」


矢野さんの後ろの方で、
見習いの中川さんがこっちを見て、固まった。


なんで、2人して固まってるんだ??腕の傷跡はこっち側じゃないし……
………あ!

視線を自分の身体に移すと上がブラだけの格好だった。

「あのっ、」


「うわーっ!!!」

「すみません!!
失礼しました!!!」


それぞれ反応して、
勢いよく出ていった後の扉をしばらく見つめていた。



「なんか…顔赤かったな。」




「すいません!
すぐ片付け入ります!!」

急いで着替えて
ホールに戻るとあらかた掃除は終わっていた。

私のバカ――――!!!


「いいわよ。
指をしっかり休めなさい。」

「川崎さん…。」

次から気をつけなきゃ!

「それより、さっきの悲鳴って、矢野君と見習い君よね??何かあったの??」

「えっと…「綾乃さん!」


矢野さんと中川さんが血相を変えて駆け寄ってきた。

なんか、怒ってる??


「な、何ですか…?」

「「先程はすいませんでした!」」




「え!?あの、頭上げて下さい!!」



なんでこうなるのよ!!
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