わたあめ―kimi to hajimete―
私は2人に話した。
1週間まえにkillerの店員さんが店に来たこと。
その日の帰り道に告られたこと。次の日から帰りに現れて、駅まで自分のことやその日の出来事を話しながらついてきてること。
「あの…アキ??
怒って……る??」
「当たり前でしょ!!
なんでもっと早く言わないの!」
こ、怖い…
「だって!冗談だと思ったし!!
本気でも、ここまでしつこいと思わなかったんだもん!!」
「だからってねぇ!!って、
ハル!なに、呆けてるのよ!!」
「え?あ、あぁ…悪ぃ。」
「どうしたらいいかなぁ」
「どうしたらって……
どうしよう……。」
「言いたくないけど
前みたいな追い返し方は?」
多分、神田は囮作戦のことを言いたいのだろう。
「あの作戦ってね、本当に怖いのは連れていかれた人たちなの。」
「…………え??」
「以前の人たちにも軽く追い払う程度って言ってたんだけど…後で和君に話を聞いたら、あの時、連れていかれた男たち全員入院したの…。」
「………マジ??」
「マジ。だから今回は作戦は使いたくない。以前ほど怖いわけじゃないから。出来れば、穏便にと思って…。」
「……そうだね…。」
やっぱり、引くよね…。
「そうだ!うん!
それがいい!!!」
突然、アキが叫んだ。
しかも、満面の笑顔で…
「カノ!解決策あるよ!!」
「なに?!」
なんでもいい。
とにかく、なんとかしたい!
そう思って、アキの解決策を聞いたのが間違っていた……。
そして、スタートラインだった。
「あのね!」