わたあめ―kimi to hajimete―


「ただいま〜…」

「おかえりー♪
どうだった?初デート!」

アキ…
ちょっと面白がってない?

「動物園に行ってきた。」

「動物園かぁ〜♪それで?」


「可愛いって、言われた。」

「そっか!そっか!
それは良かったね!!」


「そんなお世辞いらない。」


「……え?お世辞??」


「だって、ずっとキモイって言われてきてるんだよ??それなのに可愛いとかあり得な……。」

ゴッッ!!!


(い゛っ)

「痛――――――い!!!」

久々にアキの拳骨が
落ちてきた。


「このバカ!ちょっとは
ハルの気持ち考えろ!!」

「神田君の気持ち??」

はぁとため息一つ零してアキは続けた。

「ハルはお世辞とか
言ったりしないよ??
その時のカノが可愛いって思ったから言ったんだよ。」

「そ…そうなの??
で、でも!なんか女慣れしてた!!」


さりげなく、荷物持ってくれようとしたしドア開けてくれたし、飲み物買ってくれたし!


「そりゃ、ハルだって多少は遊んでるけど……」


やっぱり…

「遊んでるんだ……」

「違っ、だって、ハルは
女の子の方がほっとかないし!あいつも来るもの拒まずだったから……」

「アキ…、フォローに
なってないよね??」


「う゛っ……ハイ……
って、違う!とにかく!!
ハルはお世辞とか言わないから!!」


「でも……」

「でも!じゃない!!」

「は、ハイ!!」

アキ……怖い……。

「明日…ちゃんと謝りなよ!」

「………………はい」
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