わたあめ―kimi to hajimete―
お盆―
リビングで寛いでいると
アキの携帯が鳴りだした。
「もしもし?どうした??
え、いるけど…うん、
分かった…カノ、ハルから」
「私??もしもし?」
『オレだけど…』
「オレオレ詐欺はお断り。」
『…春哉だけど…
あのさ、盆に予定ある?』
「ないけど…なんで??」
『今年も盆祭り行かない?』
………………は?
「なんで?」
『従兄弟達に電話したら、
去年連れてきたコに
また会いたいって…』
「………断る。…アキ。」
去年、大変だったのに
なんで今年もなんて嫌!
「……うん?どうした??
あ―ねぇ…分かった!
明日、迎えにきなよ!
うん!じゃね!」
………………………。
「アキ…、誰を迎えにって??」
まさかとは思うけど…
「モチロン!カノを♪」
「断ってたの聞いてたよね?!」
………なのに、なんで?!
「カノ1人にしたくないし〜、
光熱費が浮くから♪」
………確かに浮くけど…
「迎えに来るって言ったの??」
「うん♪」
アキと神田が仲がいいのって
分かる気がしてきた。
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「香弥乃ちゃん、おはよ!」
「おはようございます。」
「さ、乗って!出―発!!」
しばらく、神田が謝り続けていたのはいうまでもない。