わたあめ―kimi to hajimete―
母家に着くと従兄弟達が出迎えてきた。
その後は、去年同様に
神田や従兄弟達の課題を見ていた。
「「終わった―――♪」」
………疲れた。
「お疲れ、ゴメンな…」
神田が冷たいウーロン茶を持ってきてくれた。
「どういたしまして。」
「せっかくだし縁側で
休憩しよう。」
「うん、そうだね。」
私と神田は縁側に移動することにした。
「涼し――――い♪」
この家、エアコンないの
って、必要ないからだよね〜♪
……あ、そうだ!
「ねぇ、話いい?」
「なに?」
「アキに訊いたの。
偽装の期限、一年だって。来年の春過ぎにはみんな受験だからその頃には落ち着くだろうから。だって。」
なんで、黙ってるの??
……もしかして!
「期限が一年って長い?
大丈夫!本当に好きな子出来たり、嫌になったら
遠慮なく言ってね!!」
「……………分かった。」
神田……?
私、また何か間違った言い方したのかな…。
神田の様子はずっと変だった。盆祭りのときも、みんなで花火していたときも…。
なんか…笑顔を顔に張り付けてるみたい……。
「香弥乃ちゃん。」
「あ…、女将さん…」
「露天、入る??」
「あ、はい。」
「あがったら教えてね?」
「分かりました。」