わたあめ―kimi to hajimete―


今……なんて……



思わず目を見開いて佐藤君を見ると少し苦笑しながら私を見ていた。


「やっぱり…ですか

オレ、前にK高の制服を着た綾乃さんを見たんだ…。」



私の通うK高は学年ごとに
リボンの色が違う。



「そっか…、バレちゃったか…」




「オレ、誰にも言うつもりないよ。
ただ、知ってほしかったんだ、
オレは…、年の差なんて関係なく綾乃さんが好きなんだ。」





佐藤君………



「ありがとう。…ゴメンね…」


こんな私を好きになってくれてありがとう。






「これからも……
今まで通り接してくれますか?」

佐藤君は分かってくれたのだろう、
少し悲しそうな笑顔で呟いた。





「もちろんだよ。」



「そっか、よかった…
あの、オレ、もう帰ります。
お疲れ様でした!」






そう言って佐藤君は、もときた道を走って戻って行った。






佐藤君が見えなくなってから、私もその場をあとにした
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