わたあめ―kimi to hajimete―
「そっか〜…
そんなことがあったんだ…」
「うん…」
ここは和君の部屋。
告白された後、立ち寄ったらアキがいた。
「ゴメンね、なんかお邪魔しちゃって(苦笑)」
「いいよ!ところで、なんでそんな悩んでるの??」
アキってなんでもお見通しだよなぁ……
「あのね、誰かを好きになる気持ちってなに?」
「…………なに?」
「ちょい待て。カノ、好きな奴いるのか?」
和君が話に加わってきた。
私は首を横に振った。
「違うよ。ただ、好きって気持ちが知りたいだけ。」
少し考える仕草をしてからアキが口を開いた。
「例えば、気づいたら目で追っていたりとか…、その人の仕草でドキドキしたりとかだと思うよ。」
チラッと和君を見ながらアキが答えてくれた。
お、耳まで赤くなってる。アキ、可愛い
「それで?該当する奴いるか?」
和君がやけに真剣に訊ねてきたからちょっと考えてみた。
気づいたら目で追っていて、仕草にドキドキしたりとかするのは………………………………………………
頭のなかに1人の人物が思い浮かんだ。
まさか……
ありえない。
しばらく、考えてみたけどアイツしか思い浮かばなかった。
「カノ…?」
「心当たりがいるのか??」
アキと和君が口々に訊いてきたけど私の頭の中はそれどころじゃなかった。