わたあめ―kimi to hajimete―


もう一回、言うの…?




………………。



………………。



絡み合う視線



いつの間にか、門越しじゃなく、私の前にいる神田





「春哉が、好き…」



言った瞬間、抱き締められた。




力強く、逞しい腕。




何度も私を閉じこめた場所は、今までで一番、しっかりと私を抱きしめた





「あの、ちょっ、」




さすがに苦しくて、両腕を押して離れようともがく。




すると、




一層強く抱き締められた――
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