わたあめ―kimi to hajimete―


ぐぃっ、



「わっ……」



繋いだままの手を引っ張られて、神田の隣に並んだ。




「絶対、離さない」




離さないで、



そう思った。








公園につくと、

前に、座ったことのあるベンチに座った。



あの時は両端に座っていたけど、今は真ん中に座っている。



朝の散歩に来た人。
公園の周りをジョギングしている人。




周りの景色は、以前と変わっていない筈なのに、とても澄んでいた。
< 234 / 237 >

この作品をシェア

pagetop