わたあめ―kimi to hajimete―


「ごめんなさい。」


気づいたら私は、
彼に謝っていた。

彼にこんな暗い顔させているのは私のせいだ。
それに、昨日のことも謝らなければいけない。


私は、もう一度
彼に謝った。

「昨日の事も、ごめんなさい。」


……………。

……………。


「なんで……」


顔をあげると、
驚いた顔をした神田春哉がいた。


「なんで、橘さんが謝るの…??」


「だって、昨日はせっかく買ってくれたジュース飲めなかったし、今日は、朝ひっぱたいちゃったから………。」

ホントは朝、謝るつもりだったんだけどね…。


私はそう付け足しながら彼を見た。


「俺こそ、ゴメン…。」


「別にいいよ。」



…………。

…………。



(よかった……。)


謝ることができて、
ホッとしながら時計を見上げた……。



現在時刻は、P.M 4:30




ん?……………!!!
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