わたあめ―kimi to hajimete―

お見舞い




―翌日―



私は今、神田春哉の住む家の近くにある公園にいた。


今日は土曜日で
アキが直接、ノートを渡しに行くからせっかくだし一緒に行こうと言ったから。




(ほら、やっぱ私のせいで風邪ひかせたみたいなもんだし!)



そう思って、近くまでは一緒に来たけれど、私は足がすくんでしまって、アキが1人でノートを渡しに行っている。


(やっぱまだ怖いや…)


頭では大丈夫だと分かっていても身体はまだ覚えている。




(アキ…ゴメンね…。)





ポンポン!

肩を叩かれて、振り向くと

少し呆れた顔のアキが立っていた。



「今度は何考えちゃったの??」



………ホントに。





「ホントにアキは何でもお見通しなんだね。」




「なに言ってんの、
私のことならカノだって
お見通しのくせに♪」





「そりゃあ、
アキのことだもん♪」




「私もカノのことだからだよ♪」




顔を見合わせて笑った。
< 51 / 237 >

この作品をシェア

pagetop