わたあめ―kimi to hajimete―


その時、後ろから小さく駆けてくる足音がした。


振り向こうとした瞬間、

バキッ!!



私の左肩を掴んでいた男が倒れた。
続いて、右腕を掴んでいた男の鳩尾に拳が入っていた。



(な、なにっ?!)



「誰だてめぇ!!??」



一番前にいた男が声を出した直後、男のこめかみに蹴りが入った。




ぐぃっ



私は腕を掴まれて男の人の背後にまわされた。
前の方では車から2人の男が降りてこちらを睨んでいる。




(やだ……っ)

思わず助けてくれた男の人の服をギュッと掴んでいた。


(この香水……!)




まさかと思った。




顔をあげて、掴んでいる服の持ち主を見ると……………………



どうして……!?
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