わたあめ―kimi to hajimete―

ありえない




授業中が一番好き。
誰とも話さなくてすむから。ただ黒板の字をノートに書けばいい。




―ガラガラ




「おっはよ〜、センセ♪」

「神田!またお前か!!」

「寝坊しちゃった♪許して?」


軽くウィンクをしながら入ってきたのは神田春哉。こいつがくると教室が一気にざわつき始めた。



「「おはよー!!ハル♪」」

「「ヨォ!遅ッせ〜ぞ(笑)」」



口々に神田春哉に声が掛かる。


笑顔で応えながら自分の席につく。





(早く席替えしたいな。)

私にとってやっかいな存在がこいつだ。

なにが悲しくて前の席にこいつがいるんだ。
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