わたあめ―kimi to hajimete―
「あぁ―!マスターが泣かしてる――!!………」
突然起きて叫んだ佐藤君はまた眠りについてしまった。
それを見て、スタッフ全員爆笑した。
「よし!そろそろお開きにしようか!」
マスターの一声で解散となり、私は川崎さんに送ってもらった。
****************************
お昼に私は神田に服と靴を返すため神田家を訪れた。
ピンポーン……
「はーい…」
ガチャッ
「こんにちは。」
「あら、香弥乃ちゃん!
いらっしゃい♪」
「この前はありがとうございました。あの、神田君はご在宅ですか??」
ドアを開けてくれたのは神田のお母さんだった。
「ごめんなさい。
今出掛けてるみたいなの。電話しようか…?」
「いえ、
この前借りてた服と靴を返しにきたんです。」
「あら、そのためにわざわざ?
ありがとう。
さ、あがって!」
「いえ、私はこれで…」
「ちょうど話し相手が欲しかったの。
ちょっとだけ!ね??」
お世話になったし、
ちょっとならいいかな。
「じゃぁ、お邪魔します。」
「どうぞ♪」