わたあめ―kimi to hajimete―
再び神田家
「みんな寝てるから今日こそ静かにね(苦笑)」
………うん。
コクンと頷いて神田のあとに続いて家に入る。
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「あの……」
ここは神田の部屋。
ベッドの上にある脱ぎ捨てたパジャマが急いできてくれたことを伝えていた。
さっきからずっとこっちを見てくれない。
「ごめんなさい…。
……もうっどうしていいかが……っつ」
分からなかったの。
言葉が続かない。
コンビニでの会話を思い出すとまた体は震えだした。
…………………えっ?
抱き締められてる…?
「橘さん…、俺のことも
怖い…?」
腕の中で首を振った。横に。
なんでそんなこと聞くの?
だって……
「私のこと、
嫌いになったんじゃ……?」
ないの??
少し体を離した神田を見ると
凄く優しい笑顔だった。
「嫌いになってないよ。
橘さん、さっきからずっと震えてて、それを抑えるようにしてたから
あぁ、俺のことも怖いのかなって……」
首をぶんぶん横に振った。
「うん。よかった…」
神田はそう言って頭を撫でてくれた。