恋しちゃダメッ
屋上に着いた。


「あの...何ですか?」


「お前の血、吸って良い?」

行き成り言葉使いが変わった。


「あの...力人さんっ?」


「この歯で分かるだろ。」


そう言って力人さんはニッと笑ってみせた。


力人さんの歯は普通より少し長く尖がっていて、まさしくドラキュラだった。


「ドラキュラ...?」


「お前の血、気に入った。」


血って、裁縫の時の血!?


そんな事を考えていると力人さんはあたしの左肩に噛み付いた。


「痛っ....」


血が滲んでいく。


「やっぱり美味い、こんな血初めてだ。」

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