この美しくも醜い世界で、君は唯一の僕の真実
運命の日
雨がオレの毛をびしゃびしゃに濡らしていく。

寒い

けれど、行く所なんてない。

どんよりとした雲の下でオレは空を見上げる。


オレは待っていた。

あの人が来るのを。

名前も顔も知らないあの人。

みんなが口々に言うんだ。

オレ達にはそれぞれ唯一の人がいる。

唯一の人に会うためにオレ達は生まれて来たって。

オレみたいなどうしようもない奴にもそんな人いるのかな?

って思ったけど、信じようって、

たった一度の賭けをした。
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