この美しくも醜い世界で、君は唯一の僕の真実
ヒイロはオレに赤い首輪を付けてくれた。

軽いし付けた感じがしないから楽だ。


「そうか、あの御仁と暮らすことになったか。良かったなチロル」


ドッグカフェで会ったケイジの兄貴たちに新しい首輪を見せた。


「オレはもうチロルじゃないぜ」

「新しい名をもらったのか?」

「何と言うのだ?」

「ギンガだ」

「良い名をもらったな、ギンガ」

「おう!兄貴たちの言うこと分かったぞ」

「それは良かった」


オレの尻尾は今までにないくらい円を描くように振られていた。
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