この美しくも醜い世界で、君は唯一の僕の真実
「こんなところにいたら風邪ひくよ。いくら毛皮きててもさ」


目の前に髪の長い女の人がたって話しかけてきた。


「お前?迷子か?」


違う。

自分で出てきたんだあんなこと。


女はオレの前に座ると手をオレに差し出した。

女の手からは、木の柔らかい匂いがした。

良い匂いだと思った。

この人がみんなが言っていたあの人なのだろうか?
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