この美しくも醜い世界で、君は唯一の僕の真実
「大体、お前に犬の面倒見てる余裕なんてあるのか?締め切りギリギリのくせに」

「大丈夫だし。今月は締め切り前に終わらせたし」

「どうせ、すぐ締め切りギリギリでそいつの世話なんて出来なくなる」

「そんなことない!」

「あるね。大体なぁ」

「帰って…」

ヒイロが唸るような声で呟いた。

こんな声聞いたことない。

オレは心配になってヒイロの足に頭を擦り付けた。

「あ?」

男はヒイロの声が聞き取れなかったようで、低い声で聞き返した。

「帰れって言ってんの!馬鹿、最低!」
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