SとNの法則


真面目な顔してそう言ったあと穏やかに笑うから何だか大人に見えてちょっと悔しくなった


「今ちょー良いこといったよね私!さすが生徒会長って感じ?灘君、憧れてくれてもいいのだよ」


「結構です」


元の先輩に戻ったのでさっきのら訂正する


全然この人は大人なんかじゃないから全く悔しくなんかない


ただへらへら笑う先輩を見て気づかれないように俺も少しだけ口角をあげた


人通りの多い廊下を抜けて部室のドアを開けるとそこには誰もいなくて桜井先輩が貸し切りだイェーイと勝手に部室に入り込み騒ぎだす


うるさいどうこうの問題はおいといていつになればこの人は帰るんだろう


さすが高等部と改めて実感するような広い部室にどっしりと置かれてるソファーにこれまたどっしりと腰をかける先輩を見る限りすぐには帰らないのだろう


「ねぇ灘ー、高校生活どう?楽しーい?」


いかにもここが私のうちですと言うようにおもいっきり白のソファーに体を預けくつろぐ先輩はゆったりとした口調で尋ねてきた


「まぁそこそこ楽しいですよ」


何をいきなり聞いてくるんだろうと一瞬怪訝に思うも素直に答えると先輩はなーんだ、とつまらなそうに足をバタバタさせてる


何なんだこの人は


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