SとNの法則
結果、やっぱり分からなかった
悲しいことに(認めたくないが)私には灘をいらつかせる要素がありすぎたのだ
どうしよう、嫌われたかもとぐらぐらと頭が揺れるも残酷にも時間は刻々と過ぎて行きチャイムが校内に響く
隣のクラスからよっしゃあ!ご飯~♪とまこの上機嫌の声が聞こえるからどうやら昼休みになったらしい
このままではまじでヤバイ!とりあえず謝りに行こうと教室から飛び出すと見事に誰かと激突して私は尻餅をつくとかそんな可愛いもんじゃなく盛大に後ろに吹っ飛ぶ
これでもかってくらい運が悪い私の経験上、今ぶつかった相手は多分鬼の柊だ
きっと私は長々と説教を受けることになるんだろうな
どうやって逃げだそう、なんて考えて顔をあげるとそこには鬼じゃなくて天使がいた
「まこちん、私まこの背中に羽が見えるよ!」
「しい、頭まで打っちゃった?大丈夫?」
心配そうにむしろ怪訝そうな顔したまこの差し出された手を掴んで起き上がる
どうやら今日はツイてるらしい
「あっ!そーだ、昨日の灘へのラブレター見たよ」
めっちゃ笑えた!とニコニコして満面の笑みで言うから褒め言葉なのか馬鹿にしてるのか分からないがとりあえず聞き流すことにした