SとNの法則
そして私は羞恥心とプライドそしてその他もろもろをとっとと捨ててから灘のもとへと急いだ
そして灘のクラスを覗きこみざわつく教室の中から瞬時に窓際の一番後ろにいる灘をみつける
もしかすると灘を見つけるのは私の特技なのかもしれない
そしてすぐさま教室に飛び込みそのままスライディングで正座をした
何度も言うが灘に許してもらえるなら私は何だってする
いきなり灘の前で正座をする私を見て今まで騒がしかった教室は一気に静まり返る
「ほんとすいませんでしたーっ」
私は周りなど一切気にしないで勢いよく頭を下げた
「ほんとごめんって!すっごい反省してる、ほんとごめんなさい」
灘の表情を確認するためチラリと顔を上げる
そこには想像を絶する目つきをした灘がいた
(やばいぞ、これ)
BGMで陽気な音楽が流れ余計に居たたまれない気持ちになる
開けた窓から春の心地良い風が吹いてきてちょうどいい気温のはずなのに私は冷や汗がダラダラと流れ出ていた
どうしようどうしようどうしよう!?
考えても考えてもでてくるのは冷や汗だけで尋常じゃないほどの量が地面にで滴り落ちる
その間私は昔、灘を怒らしたときどうやって許してもらえたかを思いだそうと必死に頭を回転させる