SとNの法則
「で、何でお前がここにいんだよ」
「あ、おかえり!よーちゃん」
ふざけて名前を呼ぶと彼はよほど嫌だったらしくぴくぴくと口を引き攣らせた
「閉め出されたいのかてめぇ」
そう言ってよーちゃんこと柊があたしの首根っこつかんでテーブルから引きずり落とそうとする
「ちょ、タンマタンマ!痛い痛い痛いって」
「あら、燿くん帰ってたの?やだっ!燿くん椎菜ちゃんを虐めるのはよしなさい」
柊にしばかれてるとキッチンにいた柊母が騒ぐ声を聞き付けてひょっこりリビングに顔を出した
はい、つまりここは柊の自宅なのである
柊パパはシャッチョさんだから豪華なお家なのである
そして後で柊の部屋に入って何でもいいから掻っ攫って明日柊ファンの子に売るつもりなのである
このことはバレたらやばいのである
「ほら、お母様が言ってるでしょ、止めなさい!よー君」
もの凄く睨まれたが私を掴んでた手は離れた
と思ったらその手は私の頭に振り落とされる
それもグーで、
「お、鬼っ!」
「人をいらつかすのがお前の特技だな、いっぺん幼稚園からやり直せ馬鹿が」
呆れたように言って私と離れた席に座る鬼
いや、いらつかすの上手いのはお前もだろーが