SとNの法則
へらへらして謝ってみても柊はため息をついて明らかに呆れている顔をしてきた
「とりあえず灘には謝りに行け」
「え、今すぐ?」
ちょいとふざけるとそれは止めろ。俺みたいに迷惑かけんな、とひと睨みされた
「でもまた無視だろな、さすがに傷つくぜ。乙女心がずったずたー!」
「お前が悪い」
「…柊はさ灘の気持ち分かる?」
冷静に言う姿を見て、ふとそう思った
少し灘と柊は似てるとこがあるって
私に対する対応方法はそっくりだし(灘のがやっぱり優しいけど)
クールていうか大人びてるとことか(灘のがやっぱり素敵だけど)
あんまり笑わないとことか(灘のが笑顔が可愛いけど)
まあ、結論は灘のが柊なんかより何倍もかっちょいいけど正反対な私と違って少し似てるとこがある
「まあ、なんとなくな」
「いいなあ、」
悔しいがそれが羨ましい
素直に口出したら灘同様、万年無愛想顔が少し目を開き驚いた顔をする
「は?」
「だって、そしたら灘も怒んないじゃん。ここまでキレられることはそんなないけど、いらつかせることなんかいつもじゃん?私って」
するとまた驚きそして喉を鳴らしてクックッと笑う
なんだろうこの馬鹿にされた感