告白ゲーム


「俺、……」



「…うん?」



「……俺、有紗が好きだ。誰にも渡したくない」



そう言って抱き締めてくれた彼の頬が、少し赤かったのは気のせいだろうか?



離したくない、と耳元で囁く彼の声が、震えているのは気のせいだろうか?



背中に回りかけた手に気づいて我に返る。



このまま抱き締めたい、って思う気持ちと、教師と生徒っていう立場を考えると、素直に行動出来ない。



「坂下くん…」



名前を呼ぶと、答えるように腕の力が強くなった。


< 39 / 43 >

この作品をシェア

pagetop